再会の街で [タイトル:サ行]
Reign Over Me (2007年)
監督:マイク・バインダー
出演:アダム・サンドラー、ドン・チードル、ジェイダ・ピンケット・スミス、リブ・タイラー
9.11で妻子を失くして以来、PTSDに陥った男を社会復帰させようと、大学時代にルームメイトだった歯科医が尽力する物語。
悲しみの癒し方も人それぞれで、同じ境遇の人同士で慰めあう者もいれば、自分の殻に閉じこもってしまう者もいる。根本的に心の問題なので、他人がどこまで手助けできるかは、結局の所、当人次第なのだが、そのきっかけを作ることはできるだろうという話。
映画は、主人公がそれまで頑なに拒んできた家族の話をする辺りから、急展開を見せ、面白くなっていき、最後は感動すら覚えるものの、それまでは、サフロン・バローズ演じる女性の存在など不自然な点も少なくなく、やや冗長に感じる。また、主人公の再生と同時に、歯科医の再生の物語でもあるのだが、そちらの描写は薄いので、取って付けたような感が否めない。
A・サンドラーが珍しく、シリアス演技を披露しているが、演技のトーンはいつもと変わりがなく、映画のトーンが違うだけという印象で、この辺はジム・キャリーの方が上手いかなと思う。
原題にもなっている“Reign Over Me”など聞き覚えのある楽曲が効果的に使われており、それらのシーンが自然と印象に残り、曲の持つ力を感じる。
この手のアメリカの人間ドラマでよく登場するのが、“shrink”、精神科医やセラピストと訳される職種だが、日本では存在意義が大きく異なるので、どうしても興味本位で観てしまう。話すことで悩みが解決するのはわかるが、家族や友人でなく、お金を払って赤の他人に依頼するという感覚の違いはどこから来るのだろうか。
監督:マイク・バインダー
出演:アダム・サンドラー、ドン・チードル、ジェイダ・ピンケット・スミス、リブ・タイラー
9.11で妻子を失くして以来、PTSDに陥った男を社会復帰させようと、大学時代にルームメイトだった歯科医が尽力する物語。
悲しみの癒し方も人それぞれで、同じ境遇の人同士で慰めあう者もいれば、自分の殻に閉じこもってしまう者もいる。根本的に心の問題なので、他人がどこまで手助けできるかは、結局の所、当人次第なのだが、そのきっかけを作ることはできるだろうという話。
映画は、主人公がそれまで頑なに拒んできた家族の話をする辺りから、急展開を見せ、面白くなっていき、最後は感動すら覚えるものの、それまでは、サフロン・バローズ演じる女性の存在など不自然な点も少なくなく、やや冗長に感じる。また、主人公の再生と同時に、歯科医の再生の物語でもあるのだが、そちらの描写は薄いので、取って付けたような感が否めない。
A・サンドラーが珍しく、シリアス演技を披露しているが、演技のトーンはいつもと変わりがなく、映画のトーンが違うだけという印象で、この辺はジム・キャリーの方が上手いかなと思う。
原題にもなっている“Reign Over Me”など聞き覚えのある楽曲が効果的に使われており、それらのシーンが自然と印象に残り、曲の持つ力を感じる。
この手のアメリカの人間ドラマでよく登場するのが、“shrink”、精神科医やセラピストと訳される職種だが、日本では存在意義が大きく異なるので、どうしても興味本位で観てしまう。話すことで悩みが解決するのはわかるが、家族や友人でなく、お金を払って赤の他人に依頼するという感覚の違いはどこから来るのだろうか。
確かに赤の他人に秘め事や悩み事を話したり相談したりってのは感覚的に馴染まないですね。教会で懺悔する伝統が関係するのでしょうか?
by 丹下段平 (2009-04-01 01:53)
この前観たアダム・サンドラーとは
ちょっと違う感じの作品ですね。
彼の作品をあまり観た事がないので、
興味があります~^^
by てくてく (2009-04-01 08:47)
トラックバックしてみました!
ワンダと巨像というゲームとスクーターが印象的でした。
アダムサンドラーの作品はコメディしか見たことなかったんですけど
これは違いましたね。
でも、私はリトルニッキーが好き
by コッスン (2009-04-01 20:52)
丹下段平さん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
>教会で懺悔する伝統
そうかもしれませんね。
同様に、守秘義務が徹底しているから安心感があるのかなと思います。
by hash (2009-04-01 23:40)
てくてくさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
A・サンドラーのコメディ以外の作品は初めて観ましたが、終盤はなかなか良かったと思います。
機会があれば、ご覧になってみてください。
by hash (2009-04-01 23:52)
コッスンさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
あのスクーターは使ってみたいですが、日本では大迷惑でしょうね。
私もコメディ以外は初だったので、「スパングリッシュ」など他のも観てみたくなりました。
by hash (2009-04-01 23:58)
私、不眠で心療内科行ったことありますよ!いっつも混んでて、芸能人もよく見かけたので実は割と需要はあるのかも~^^; でも、本当にアメリカ映画ではよく出てきますね。そこまで浸透するのは確かに不思議です。(いつも本題はずしてすみません)
by duke (2009-04-02 01:25)
dukeさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
なるほど、需要はあるようですね。
同じ人間ですから、映画はあくまで映画で、実際はあまり変わらないのかもしれません。
by hash (2009-04-03 00:14)
こちらにもトラコメ有難うございます。
記事でも書いたように、完全なシリアス・ドラマとは観ていないんです。
だから、あの変な女性もしっくり来てしまいましたよ。(笑)
あの三人で一組なのかな、と。
リヴ・タイラーなど、サンドラーにとって役に立たないどころか、逆に自信を失ったところを慰められているようでしたし。
サンドラーのPTSDの原因が小出しに明らかになっていく辺りもなかなか上手くて、構成的にも良い映画だなあ、と感心しました。^^
by オカピー (2009-04-06 00:55)
オカピーさん、こんばんは。
コメント&TBありがとうございます。
確かに、完全なシリアスなら、A・サンドラーはキャスティングされないですよね。
A・サンドラー自身のキャラに合わせて作られた感じでした。
by hash (2009-04-06 01:05)