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ラストキング・オブ・スコットランド [タイトル:ヤ・ラ・ワ行]

The Last King of Scotland (2006年)
監督:ケビン・マクドナルド
出演:フォレスト・ウィテカー、ジャームス・マカヴォイ、ケリー・ワシントン
lastking.jpglastkingofscotland.jpg
70年代にウガンダの大統領イディ・アミンの主治医だったスコットランド人ニコラス・ギャリガンの体験談を描いた作品
オスカーを獲得したF・ウィテカーが演じたアミンという人物は、80年代に「食人大統領アミン」という映画が作られるほど、虐殺者として有名だが、本作では虐殺そのものではなく、そうさせた内面や背景が描かれており、独裁者というのは、常に暗殺されるという恐怖に支配されているのがわかると同時に、近年のアフリカ各地で起きている民族紛争や虐殺にはイギリスを始めとする西洋諸国に責任の一端があるのではないかとも思わせ、TVのニュースだけでは知ることのできない世界史の一部を教えられたような気がする。
しかし、映画の事実上の主役となっているニコラスの、目前での大統領暗殺の回避、大統領の第3夫人との不倫、ラストの脱出劇とジェームズ・ボンドも顔負けのドラマチックな行動には、どこまでが本当の話なのかと疑問を持たずにはいられない。特にラストの脱出劇で描かれたハイジャック事件は、「エンテベの勝利」や「特攻サンダーボルト作戦」など映画にもなった有名な事件だけにこの辺はフィクションではないかと思うと、ではどうやって脱出したのだろうとの疑問が残る。
結果として、ウガンダに実在した独裁者の実像に迫る映画を観ていたつもりが、その主治医の劇的な体験談を聞かされたような気がして何とも解せない。
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コメント 4

オカピー

TB&コメント有難うございました。

>主治医の劇的な体験談
仰る通り。
6点を付けましたが、失敗作ですね。
脚本家たちが、自ら設定した狂言回しであるニコラスを最後に本当の主役にしてしまった。これを失敗と言わずに何と言う!(笑)

あんな長い脱出場面を用意するくらいなら、地政学的ダイナミズムの角度からアミンが悪政に向かっていった様子を描いて欲しかったなあ。そうすれば政治ドラマとして楽しめただろうに。
そんなもの最初からなかったのかな。それならただの悪党です。^^;
by オカピー (2008-07-19 01:32) 

hash

オカピーさん、こんばんは。
主役がニコラスになってしまったことで、実話ではなくなってしまい、見方が変わってしまいました。
最初からわかっていれば、クライマックスも緊迫感のあるものになっていたかもしれません。
コメント&TBありがとうございました。
by hash (2008-07-19 21:18) 

hash

Dsilberlingさん、こんばんは。
nice!ありがとうございます。
by hash (2008-07-21 21:24) 

hash

xml_xslさん、こんばんは。
nice!ありがとうございます。
by hash (2008-07-22 00:23) 

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