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ザ・ロード [タイトル:サ行]

The Road (2009年)
監督:ジョン・ヒルコート
出演:ヴィゴ・モーテンセン 、コディ・スミット=マクフィー、シャーリーズ・セロン
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作家コーミック・マッカーシーがピュリッツァー賞を受賞した同名小説の映画化で、荒廃したアメリカを海を目指して南下する父子の姿を描く。
ザ・ウォーカー」と似たような設定ながらも、全く対照的な作品。
原因は定かでないが文明が崩壊し、生き残った人間は、食料を求めて彷徨う弱者と、そんな人々を狩って食料にする野蛮人のどちらかである。
主人公である父親は前者であり、幼い息子を守ることだけを思い、時折、遭遇する野蛮人から逃げ隠れし、同じ境遇の弱者に手を差し伸べようとはせず、食料を探しながらひたすら歩き続ける。
そんな描写が淡々と続くだけの、起承転結のない物語なので、映画のテーマがよくわからない。
不思議なのは、文明が崩壊した後に生まれ、そんな父親と、荒廃した社会で生き続けることを拒否し、死を選んだ母親としか接点がない息子が、弱者には手を差し伸べるべきだと父親を説得する優しい心を持っていることで、その辺りに作者のメッセージがあるのかと思われる。
V・モーテンセンは役作りの為にかなり減量したと思われるし、2人のオスカー俳優C・セロンとロバート・デュバルがとても小さな役で出演していることからも、原作にはとても魅力があるのだろうが、残念ながら、映画からは感じとることが出来なかった。

ザ・ロード (ハヤカワepi文庫)

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  • 作者: コーマック・マッカーシー
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2010/05/30
  • メディア: 文庫


コーミック・マッカーシー原作の映画

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  • 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
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テンプラ・ソバ・ニーロ

息子は優しかったです。コーラを父子で分け合う所とか良かったです。
逆に優し過ぎるくらいで。実は女の子。と途中で予想しましたが、どうなんでしょう?結局父親が息子だと言っているだけで本当の所は分からずじまいでした。
by テンプラ・ソバ・ニーロ (2010-07-17 11:32) 

aneurysm

>「ザ・ウォーカー」と似たような設定ながらも、全く対照的な作品。

ハリウッドでは、よく企画が被りますよね(笑)

by aneurysm (2010-07-17 13:48) 

hash

テンプラ・ソバ・ニーロさん、こんばんは。
息子の優しさだけが救いでした。
>実は女の子
原作ではBOYとなっているようですから、息子ということでいいのではないでしょうか。
by hash (2010-07-18 01:41) 

hash

aneurysmさん、こんばんは。
同じ題材を2社が競作ということは、時折、ありますね。
本作は原作があるので、「ザ・ウォーカー」がその原作の影響を受けたというところでしょうか。
by hash (2010-07-18 01:45) 

トミュウ

確かに淡々とし過ぎて、作者が何を伝えたいと思っているのかが
分からない感じはありましたね〜。
あまり説教くさくなるよりは良かった気もしますが・・・。
原作の方も気になりますね。
by トミュウ (2010-07-19 23:01) 

hash

トミュウさん、こんばんは。
親子以外のキャラクターの扱いが小さいことから、親子愛がテーマなのかと思いつつも、それにしては背景が大袈裟ですし、やはり、よくわかりません。^^;
原作を読めば、何かわかるような気がします。
by hash (2010-07-21 00:56) 

てくてく

こんばんは^^
同時期公開の「ザ・ウォーカー」と激カブリの印象なんですが、
そうでもないみたいですね。
公開館数を考えると、こちらはあまり一般ウケしない内容なのかな?
私はこっちの方が観たい、と思っていたので
この少なさに残念な気持ちでいたのですが・・・。
by てくてく (2010-07-25 00:59) 

hash

てくてくさん、こんばんは。
「ザ・ウォーカー」とは似て非なる作品でした。
いかにもミニシアター系映画という内容なので、賛否は分かれると思います。
機会があれば、ご覧になってみてください。
by hash (2010-07-25 22:35) 

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