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ファーストフード・ネイション [タイトル:ハ行]

Fast Food Nation (2006年)
監督:リチャード・リンクレイター
出演:グレッグ・キニア、アシュレイ・ジョンソン、カタリーナ・サンディノ・モレノ、ボビー・カナヴェイル
イーサン・ホーク、パトリシア・アークエット、クリス・クリストファーソン、ブルース・ウィリス
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ハンバーガーチェーン店の内情とメキシコからの不法移民の関連をシニカルに描いた群像劇。
“ミッキーズ・バーガー”と架空の名称になっているが、“ビッグワン”なんて商品名からも、M社のことなのだろうと察しがつく。
日頃、何気なく口にしている食品の華やかなイメージの裏には見たくない、知りたくない現状があるという話で、業界内の熾烈な競争により、経費が節約され、その結果、労働搾取、環境破壊を生み出していると訴えているのだが、全体的に散漫な印象で、メッセージが伝わりにくく、単なる皮肉に終わっている。また、あくまでイメージの問題だが、ファーストフードとは無縁と思われるハリウッドスターを贅沢に起用したのもマイナスになっていると思う。

日本の食品業界も、産地や賞味期間の偽装は当たり前となり、ばれたらごめんなさいという状況で、原材料が原型を留めていない食品には何が混入されているかわかったものではないと認識しなければならないのが実情である。
そのような安い食材を高価と偽り、高値で売っている連中がいることを考えれば、安価な商品を提供するファーストフード業界に文句など言えないと言うのが、本音である。
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コメント 4

duke

きちんと告発して批判するのは難しい事なのでしょうね。
by duke (2009-08-14 01:16) 

オカピー

弊記事へのTB有難うございました。

仰る通りの作品でしたね。
日本でも問題になっている食の安全の問題もテーマなんでしょうが、何だかとりとめなく散漫な作り方で、何が中心テーマなんだかよく解らなかったです。

アメリカ人もメキシコ人もまともな人間は殆ど出てきませんから、寧ろ厭世的な視点による人間批判のようにすら感じられますが、少なくともメキシコ人がまともな人間に描かれないと、搾取だ資本主義と言われてもそらぞらしい感じになります。そういうところは“映画の嘘”があってもいいでしょうに、リンクレイターのようなセミ・ドキュメンタリー指向の作家はその立場故にどうも“嘘”がつけないらしいですね。その割に有名俳優を起用している・・・
by オカピー (2009-08-14 18:40) 

hash

dukeさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
監督に告発しようという気はなく、風刺することが目的だったように思います。
by hash (2009-08-14 21:04) 

hash

オカピーさん、こんばんは。
コメント&TBありがとうございます。
監督の意図が見えにくい作品でしたね。
観客に対し、「お前達が食っているのは馬の糞だぞ」と言っているような気がしました。^^;
by hash (2009-08-14 21:12) 

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