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ザ・シューター/極大射程 [タイトル:サ行]

Shooter (2007年)
監督:アントワーン・フークア
出演:マーク・ウォ-ルバーグ、マイケル・ペーニャ、ダニー・グローバー
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罠にはめられ、暗殺者の汚名を着せられた元スナイパーの復讐を描くアクション映画
十数年前のベストセラー小説を映画化ということで、「ジェーソン・ボーン」シリーズにあやかってヒットを狙ったのは明らかだと思われるが、残念ながらその目論見は失敗したようで、原作小説には存在する続編を映画化する話は聞こえてこない。
まず、プロットが「ボーン・スプレマシー」と同じで、各シーンの描写も「ボーン」シリーズと似ているので新鮮味に欠ける。
そして、肝心のストーリーも、悪役がしていることに説得力がないのでしらけてしまう。エチオピアの司教を暗殺する理由を省いているのは想像できるからいいとして、何故、主人公に暗殺者の汚名を着せる必要があったのか、車イスの男に対する扱いを見る限り、主人公を巻き込む必要は皆無である。この映画で一番肝心なところをあやふやにしたことで映画の大前提が崩れてしまっている。
さらに、必殺仕事人のようなラストも現代の風潮にはそぐわないように思え、どうせなら、その前の雪山のシーンで終わらせておくべきで、その方が映画としてのまとまりが良かった。
「ボーン」シリーズとの違いは主人公が狙撃手であるという点で、その辺りに焦点をあてたほうが良かったと思うが、それだと映像にした場合、地味なので、このような何でもありの荒唐無稽な映画になってしまったのだろう。以前、原作を読んだときは面白いと感じただけに、映画用に脚色したスタッフが「ボーン」シリーズを意識しすぎて原作の良さを失くしてしまったように思え、残念である。
それにしても、邦題の“極大射程”とは自衛隊や射撃の世界で実際に使われている言葉なのだろうか。おそらく射程距離がとても長いことを意味しているのだろうが、長さを大きさで計っているようで違和感を感じる。
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コメント 2

masktopia

こんばんは。TBありがとうございました。

>必殺仕事人のようなラストも現代の風潮にはそぐわない

同感です(笑) あそこですっかり興ざめしてしまいました。
by masktopia (2008-06-28 01:04) 

hash

masktopiaさん、こんばんは。
コメント&TBありがとうございます。
どうせ殺すなら雪山でやっておけばいいことなんですよね。
一度は法の手に委ねようと思ったのなら、証拠のテープを燃やした意味がわからず、主人公の行動に一貫性がないのが問題です。
「ジェイソン・ボーン」の壁は大きかったということだと思います。
by hash (2008-06-28 01:22) 

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