ハンティング・パーティ [タイトル:ハ行]
The Hunting Party (2007年)
監督:リチャード・シェパード
出演:リチャード・ギア、テレンス・ハワード、ジェシー・アイゼンバーグ
3人のジャーナリストが500万ドルの懸賞金が掛けられたボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の戦争犯罪人“フォックス”を捕まえようと試みる話で、一部はノンフィクション。
1984年には平和の祭典冬季オリンピックが開催された都市ながら、92年から3年以上に及んだ内戦の傷跡が生々しく残る街中の映像や、実際に行なわれた民族浄化と称する大量虐殺の話、アメリカも国連も逃亡中の戦犯フォックスを真剣に探していないという発言など重いテーマを扱い、主人公が恋人を虐殺で失なっていたりするなどシリアスな設定なのだが、ジャーナリスト気質なのか全体的にトーンが軽いので、社会派作品とも、娯楽作品とも言えない中途半端な作りになってしまっている。
主人公たちの最後の行動も、私怨を果たしたに過ぎず、ジャーナリズムの精神に反する行動で後味が悪い。
逆の見方をすれば、ジャーナリストにモラルなど必要ないということが言いたかったのかもしれない。
追記
2008年7月、“フォックス”のモデルとされるラドヴァン・カラジッチが逮捕された。
捜査機関がこの映画に触発され重い腰を上げたのか、この映画で言っていたことが嘘なのか、どちらだろう?
監督:リチャード・シェパード
出演:リチャード・ギア、テレンス・ハワード、ジェシー・アイゼンバーグ
3人のジャーナリストが500万ドルの懸賞金が掛けられたボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の戦争犯罪人“フォックス”を捕まえようと試みる話で、一部はノンフィクション。
1984年には平和の祭典冬季オリンピックが開催された都市ながら、92年から3年以上に及んだ内戦の傷跡が生々しく残る街中の映像や、実際に行なわれた民族浄化と称する大量虐殺の話、アメリカも国連も逃亡中の戦犯フォックスを真剣に探していないという発言など重いテーマを扱い、主人公が恋人を虐殺で失なっていたりするなどシリアスな設定なのだが、ジャーナリスト気質なのか全体的にトーンが軽いので、社会派作品とも、娯楽作品とも言えない中途半端な作りになってしまっている。
主人公たちの最後の行動も、私怨を果たしたに過ぎず、ジャーナリズムの精神に反する行動で後味が悪い。
逆の見方をすれば、ジャーナリストにモラルなど必要ないということが言いたかったのかもしれない。
追記
2008年7月、“フォックス”のモデルとされるラドヴァン・カラジッチが逮捕された。
捜査機関がこの映画に触発され重い腰を上げたのか、この映画で言っていたことが嘘なのか、どちらだろう?
>ジャーナリズムの精神に反する行動で後味が悪い
後味は悪いし、CIAその他への皮肉みたいなものが鮮やかに浮かび上がらない結果を生んでいますよね。
それなら両方を食えない存在としてブラック・コメディ的に徹底して描けば、それはそれで興味深い作品になったはずです。
by オカピー (2009-07-20 11:15)
オカピーさん、こんばんは。
本来はブラック・コメディなのでしょうが、ハリウッドが映画化した為に、娯楽性と社会性が前面に出すぎて、このような中途半端な作品になってしまった感じですね。
題材が良かっただけに、もったいないです。
by hash (2009-07-21 00:20)