SSブログ

ディパーテッド [タイトル:タ行]

The Departed (2006年)
監督:マーティン・スコセッシ
出演:レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン
thedeparted.jpg
香港映画「インファナル・アフェア」のリメイクで、2007年のアカデミー賞で作品、監督他4部門を獲得した作品。
一般にリメイクはオリジナルを超えないものなので、他国の映画をアメリカで作り直すとどう変わるかという違いが注目される。
オリジナルは“地獄の出来事”というタイトルが表す通り、身分を偽って生き続けることに苦悩する2人の男の物語なのに対し、リメイクされた方は“逝った者”というタイトルが示すように、劇中で死ぬ者たちの生き様を描いた物語になっている。
これは、警察をスパイする為に潜り込んでいたマフィアの男が、警察官として生きる道を選ぶというオリジナルの設定がアメリカ人には理解できなかった為と思われる。リメイク版ではマフィアのスパイである警官サリバンは最後まで悪人のままで、白か黒のどちらかしかないというアメリカ人気質が伺える。また悪人を生かしたまま映画を終わらせることができない為、ディグナムというオリジナルにはないキャラクターを創ったのもアメリカ人らしい。
この辺りの視点の違いを踏まえてみれば、オリジナル版の有名なシーンは全て使われていることもあり、それなりに面白い映画なのだが、下品なJ・ニコルソンは出しゃばり過ぎで、この映画の質を落としている。ボスの右腕役を演じていたレイ・ウィンストンがボス役をやれば充分だったと思う。
アカデミー賞において、M・スコセッシの監督賞は功労賞の意味合いが大きいだろうから理解できるが、作品賞を取ったのは驚きで、それだけ2006年は不作の年だったということだろうか。


nice!(0)  コメント(4)  トラックバック(3) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 4

ゆかりん

こんにちは☆
コメントとトラックバックありがとうございました。
今回2回目の鑑賞だったのですが、どうやらリメイク作品は2度目の方が正しい評価ができる感じがしましたね。
オリジナルが大好きだったので、どうも比較しすぎてしまったようです。
レイ・ウィンストンのボス役だったら・・・それも良いかもしれませんね。
ニコルソンは確かに下品過ぎましたしね^^;
観る度に違った印象になるのも映画の面白さかもしれません。
by ゆかりん (2008-02-20 11:15) 

hash

ゆかりんさん、こんばんは。
コメント&TBありがとうございます。
最初に劇場で観たときは「無間道」じゃないとやや憤慨しましたが、改めて観ると、その違いがそれはそれで楽しめました。
国が違えば、感性も違い、映画も違うものですね。
by hash (2008-02-21 23:16) 

オカピー

当方へのTB有難うございました。

>白か黒のどちらかしかないというアメリカ人気質
昔からハリウッドは二元論なんですよね。映画が作られ始めて100年も経っているのに、全く変わらない(ニュー・シネマという反抗期はありましたが、10年しか続きませんでした)。^^;
だから世界の大衆には受けが良くて、大ヒットもするんですけどね。

ところで、僕のブログの名前が下に発見しました。
大変有り難いことです。
かなりうるさいオヤジですけど、今後とも宜しくお願い致します。
宜しかったらリンクさせて下さい。
by オカピー (2008-02-24 02:00) 

hash

オカピーさん、こんにちは。
コメント&TBありがとうございます。
>世界の大衆には受けが良くて
私もその大衆の1人なので、えらそうな事は言えないのですが、確かにハリウッド映画は極端なところがありますね。
リンクの件も含め、こちらこそよろしくお願いします。
by hash (2008-02-24 15:43) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 3

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。