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J・エドガー [タイトル:英数字]

J. Edgar (2011年)
監督:クリント・イーストウッド
出演:レオナルド・ディカプリオ、ナオミ・ワッツ、アーミー・ハマー、ジュディ・デンチ
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FBI初代長官として、約50年に渡り、君臨したJ・エドガー・フーバーの伝記映画。
アメリカの自由主義を脅かす外敵を排除すべく立ち上がった男が、次第に自身がその脅威となる様子が端的に描かれ、非常に興味深いものがる。

アメリカの近代史を語る上で欠かせない人物の歴史を2時間の枠で描くには尺が足りないというのが正直なところだろうが、映画を熟知したベテラン監督にはそんなことはなかったようだ。
犯罪捜査の近代化、組織化を実現した功績の裏では特権を傘に大統領でさえ恐れさせる強さと、内面の心情と外面の体裁に葛藤する弱さを兼ね揃えた複雑な人物を独特のタッチでわかり易く描き出している。

一方で、イーストウッド監督作品で、国内外で有名な実在の人物を演じるということで、完成前からオスカー獲得かなどと言われていたL・ディカプリオにとっては、50年を2時間で演じるというその尺のなさが不利になってしまったようで、賞レースからはほぼ圏外となってしまったが、数年前のH・ヒューズ役よりも役に近づいた感じで良かったと思う。

映画自体も上々の出来であることに間違いないが、主な賞レースからは相手にされなかったのは、ケネディ大統領やキング牧師のような聖人化されている人物の女性問題を織り交ぜるなど、ひとえにアメリカの理想ではないという理由ではないかと思う。

原作ではないようだが、内容的に近い。
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同じシーンがあった。
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C・ベイルが演じていたM・パーヴィスの早期退職は、フーバーの嫉妬が原因だったとは・・・


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テンプラ・ソバ・ニーロ

レオナルド・ディカプリオがアカデミー賞の候補にならなかったのは意外でした。
未だアカデミー賞では無冠ですが「ギルバート・グレイプ」で受賞してたら今ほどの大スターではなかったかもしれないですね。
by テンプラ・ソバ・ニーロ (2012-02-12 21:15) 

hash

テンプラ・ソバ・ニーロさん、こんばんは。
アメリカ人好みのキャラクターではなかったということではないかと思います。

確かに、若くして受賞すると、後々苦労するようですから、40代になってからでも決して遅くはないですね。
by hash (2012-02-12 22:14) 

バラサ☆バラサ

「アビエーター」に感じた違和感がなくなったので着実に成長していると思われるので、そのうち賞を取ることと思います。爺役の時の発声方法に留意すれば。

by バラサ☆バラサ (2012-02-13 02:34) 

hash

バラサ☆バラサさん、こんばんは。
次はフランク・シナトラ役との情報もあるようです。
歌うディカプリオ君は想像しがたいですが、実現すれば、次こそオスカーGETかもしれません。
by hash (2012-02-14 00:11) 

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