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[リミット] [タイトル:ヤ・ラ・ワ行]

Buried (2010年)
監督:ロドリゴ・コルテス
出演:ライアン・レイノルズ
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棺に入れられ、生き埋めにされた男の命運を描くシチュエーション・スリラー。
イラクで救援物資の運送をしていたポールが目覚めると、棺の中に閉じ込められており、携帯電話、ライター、懐中電灯、ナイフが残されていた。

映画の始めから終わりまで、一貫して棺の中だけを舞台に展開する。
作り手がその極限状態を表現すべく意図してやっていることなのだろうが、「キューブ」のように、知恵を絞って何とか脱出を試みる話ではなく、あちこち電話してひたすら救出を待つだけの受身の主人公なので、場面転換のないままの90分はさすがに退屈する。

雇い主の米企業は責任逃れの為に適当な理由をでっちあげて主人公に解雇を告げ、米政府は誘拐そのものをもみ消す為、埋められたと思われる地区を空爆する。
アメリカ人が主人公だが、純スペイン映画ということを考えると、作り手が描きたかったのはこの2点にあると思われ、暗にアメリカの体質を批判したかったのであろう。
そう考えると、おのずから、主人公は助からないなと予想がついてしまい、緊迫感も失せる。

実際に同じ状況になれば主人公同様、助けを待つことしか出来ないのが現実だろうから、リアリズムを追求した映画と言えるのだが、そうなってくると、根本的にあの状況で携帯電話は繋がらないだろうなどと横槍を入れたくなる。
結局のところ、近年よく見かけるご都合主義的リアリズム追求映画に過ぎないので、面白みに欠ける。


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もももんがが

この作品、閉所恐怖症も人がみたら失禁・・・かな?
こういう映画は脚本が命、役者が命だったりするから、
ツメの甘さが見えた段階で気分も落ちますね。

by もももんがが (2010-11-30 16:50) 

hash

もももんががさん、こんばんは。
閉所恐怖症の人は見ない方がいいかもしれません。^^
役者は悪くないですが、脚本はご都合主義が過ぎるように思えました。
by hash (2010-12-01 01:11) 

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