SSブログ

小さな命が呼ぶとき [タイトル:タ行]

Extraordinary Measures (2010年)
監督: トム・ヴォーン
出演: ブレンダン・フレイザー、ハリソン・フォード、ケリー・ラッセル
extraodinarymeasures.jpgextraordinarymeasures.jpg
ポンペ病という全身の筋力が低下する難病に冒された8歳の娘と6歳の息子を救う治療薬を開発する為、その病気の研究者とともに製薬会社を立ち上げたビジネスマンの姿を実話に基づいて描くドラマ。

父はただ、ひたすら我が子を救いたいと願い、独善的で頑固者の博士は自身の名誉を重んじる。莫大な研究費を賄う為に手を組んだ大手製薬会社は企業利益の優先を第一に考える。
当初はそれぞれの思惑が異なっていたものの、紆余曲折を経て、最後は難病に苦しむ子供の為に互いに妥協することで、新薬の開発に成功し、子供たちの病状も改善する。

大人達の葛藤が中心で、子供達の描写は少ないので、感動ドラマというよりはサクセス・ストーリーの傾向が強い。
他人に任せられなければ、自分で何とかしようという点がいかにもアメリカ的だが、この積極性こそ本作の最大のテーマであり、見所であろう。

余談になるが、この新薬のおかげで、従来は為す術がなかったポンペ病の治療に進展が見られたようだが、その治療が受けられる患者はある程度、裕福な家庭の子供というアメリカの医療制度の現実が見え隠れする。
2大スター共演という話題性に加え、アメリカ人が好きそうな話の割には、本国アメリカでヒットしなかった要因の一つかもしれない。

小さな命が呼ぶとき〈上〉 (新潮文庫)

小さな命が呼ぶとき〈上〉 (新潮文庫)

  • 作者: ジータ アナンド
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/03
  • メディア: 文庫



小さな命が呼ぶとき〈下〉 (新潮文庫)

小さな命が呼ぶとき〈下〉 (新潮文庫)

  • 作者: ジータ アナンド
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/03
  • メディア: 文庫



奇跡は起こせる わが子を救うため、新薬開発に挑戦したビジネスマン (宝島社文庫)

奇跡は起こせる わが子を救うため、新薬開発に挑戦したビジネスマン (宝島社文庫)

  • 作者: ジョン・F・クラウリー
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2010/07/06
  • メディア: 文庫





nice!(9)  コメント(4)  トラックバック(11) 
共通テーマ:映画

nice! 9

コメント 4

coco030705

こんばんは。
ストーリーとしては「感動もの」になりそうですが、あまりヒットしなかったというのは惜しい気がします。
やはり一般の人々が共感できる何かがないとヒットしないんでしょうね。
by coco030705 (2010-08-09 17:57) 

hash

coco030705さん、こんばんは。
もう少し長くなってもいいから、子供達の描写を多く取り入れた方が良かったように思いました。
アメリカ人好みの実話モノで、ヒットしなかったということは、やはり、共感を呼べなかったからなんでしょうね。
by hash (2010-08-09 21:17) 

sakurai

ハリソン・フォードの手がける社会派もんって、崇高なんですが、どっか焦点がずれてるような感じがします。
この人、ほとんど映画を見ないそうですね。
関係はないでしょうが、今回のこれは強くぐぐっと来ませんでした。
by sakurai (2010-09-15 22:56) 

hash

sakuraiさん、こんばんは。
H・フォードはヒーロー役のイメージが強く、B・フレイザーもコミカルなイメージが強いせいか、映画自体が社会派のイメージではなかったです。
H・フォードの次回作はアメコミ映画のようなので、イメージ通りの姿が見られると期待しています。
by hash (2010-09-16 22:49) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 11

メメントゾンビランド ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。