サブウェイ１２３ 激突

The Taking of Pelham 1 2 3 (2009年)
監督：トニー・スコット
出演：デンゼル・ワシントン、ジョン・トラボルタ、ジョン・タトゥーロ、ジェームズ・ガンドルフィーニ

1974年作「サブウェイ・パニック」のリメイクで、ニューヨークの地下鉄をジャックした犯人と交渉役となった地下鉄職員の攻防を描く。
オリジナル版を観たのは随分前なので、細部までは憶えていないが、基本的にストーリーは同じで、焦点の当て方が異なっていたように思う。
不正疑惑から降格された職員ガーバーとNY市に恨みを持つと思われる犯人ライダー、オリジナル版に比べ、その内面を掘り下げたキャラクターを演じるD・ワシントンとJ・トラボルタの貫禄溢れる演技が話術という静かな対決に緊迫感を加えている。
そして同時進行の形で、犯人の要求した１千万ドルを輸送する警察の一団がニューヨーク市を縦断する模様が、クラッシュシーンを交えながら迫力満点で描かれており、静と動のアクションを対比させることで、抑揚をつけ、楽しませてくれる。
その一方で、主役の２人に特化した分、ガーバーの味方やライダーの仲間の存在が薄くなってしまった点は否めず、また、いよいよ２人が対面するクライマックスにおいて、それまで威勢の良かったライダーの対応に物足りさを感じたのは事実である。
それでも、わかりやすいよう工夫された映像に、キャストの好演が加味され、見応えのある作品に仕上がっていたと思う。

昨今のリメイクブームにおいては、オリジナルに敬意を払うという名目で、ただ同じように作り直しただけの作品は感心しないが、本作や「３時１０分、決断のとき」のように、設定等に変更が加えられ、プラスアルファが生まれるのであれば、歓迎してもいいかと思う。

サブウェイ・パニック [DVD]

• 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
• メディア: DVD

コメント 10

hashさん、こんにちは。
トラコメありがとうございました。見逃した冒頭部分の質問にお答え頂きありがとうございます。
ってことは、ガーバーは悪い奴かどうかははっきりしないままってことですよね。
何処かで「デンゼルが悪役に」みたいなことが書いてあったので、見逃した所にそんなシーンがあったのか？と勝手に暴走しそうになりました。

二人の交渉シーンは緊迫感あふれるものでしたが、それ以外の部分や結末などに説得力がなかったですね。

by ryoko (2009-09-13 15:40) 

こんばんは。
特にトラボルタは、インテリっぽいところもありつつ
キレると危ない役を好演していましたね。
カーアクションの派手さ加減も、そこまでしなくても！と
ツッコミ入れたくなる位でしたが・・・とっても楽しめました。
by トミュウ (2009-09-13 22:26) 

ryokoさん、こんばんは。
コメント＆TBありがとうございます。
＞ガーバー
汚職はしたけど、悪い人ではないというところでしょうか。＾＾
面白かったですが、結末にもうひと工夫欲しかったですね。
by hash (2009-09-13 23:47) 

トミュウ さん、こんばんは。
nice!＆コメントありがとうございます。
J・トラボルタは悪役のときの方が活き活きしていますね。＾＾
カーアクションもT・スコットらしさが出ていて良かったです。
by hash (2009-09-13 23:49) 

地下鉄職員が交渉人になってしまうところが面白いですね。
トラボルタ・・ソードフィッシュとか？でキレ役でしたっけ？
ふむふむ。
by duke (2009-09-14 00:25) 

dukeさん、こんばんは。
nice!＆コメントありがとうございます。
アメリカ人はディベートが得意なので、誰でも交渉人の素質があるのかもしれません。＾＾
by hash (2009-09-14 23:29) 

「サブウェイ・パニック」は未見でして、
私は今回の作品、イマイチな印象でした。
ライダー一味の最期もあまりに呆気なかったのが残念です。

オリジナルに比べ、設定変更などが新味に感じられると
もっと楽しめたかもしれませんね。
by たまさん (2009-09-14 23:53) 

たまさん さん、こんばんは。
コメント＆TBありがとうございます。
確かに、最後は少々物足りなかったですね。
オリジナルはもう少し静かな展開だったように記憶しています。
by hash (2009-09-15 21:11) 

主役２人は流石の演技でしたね。
トラヴォルタ→痩せてた！
デンゼル→体重増やした？
逆になっててちょっとビックリしました＾＾
by てくてく (2009-09-19 01:50) 

てくてくさん、こんばんは。
nice!＆コメントありがとうございます。
大物俳優の共演作は見応えがありますね。
俳優は体重を増やしたり、減らしたりと大変そうです。＾＾
by hash (2009-09-19 22:24)