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消されたヘッドライン [タイトル:カ行]

State of Play (2009年)
監督:ケビン・マクドナルド
出演:ラッセル・クロウ、ベン・アフレック、レイチェル・マクアダムス、ヘレン・ミレン
stateofplay.jpgstateofplay.jpg
2003年にイギリスで放映され好評を博したTVシリーズ(全6話)をハリウッドで映画化した作品で、ワシントンを舞台に、射殺と転落死という無関係に思えた2つの事件に隠された陰謀を新聞記者が暴きだすサスペンス。
オリジナルのTVシリーズ同様、面白いとは思うものの、そのオリジナルをコンパクトにまとめましたという感じで、オリジナルを観た者としては、ダイジェスト版を観たという感覚が強く残り、何か物足りなさが残ってしまった。
企業の陰謀として露呈するのが、オリジナルの環境問題から軍需問題に変更されていたのが、映画的というかアメリカ的で興味深かったが、全体的な構成から考えると、そのスケールアップした分、ラストのどんでん返しが、トーンダウンとなってしまい、映画的な魅力に欠けてしまったように思う。
1時間ずつ見ていくTVシリーズの場合、毎回、起承転結があるので、そうは気にならないと思うが、2時間という枠の中で起承転結がある映画にした場合、肩透かしな感じが否めないと思う。
内容的に不満が残った分、キャストの好演が目立つ形となり、その面においては楽しめた。
ワールド・オブ・ライズ」の役作りで増やした体重を減らしている途中という感じのR・クロウは、いい感じの小汚さが、古いタイプの新聞記者役としてマッチしており、それとは対照的に華奢なR・マクアダムスは、新しいタイプの記者役として可愛らしさと力強さを感じさせ、いいコンビになっていた。また編集長役のH・ミレンは出番が少ないのがもったいないと思わせる位の存在感があり、このトリオで別の物語が見たいと思った。
その他の脇役陣も好演しており、キャストが申し分なかっただけに、オリジナルとは違うラストにするなどストーリーに工夫が欲しかった。
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クリス

そうなんですね。TVシリーズを知らないと、映画も十分って感じがしました。TVシリーズは、日本もDVD化しているんでしょうか???
ラッセルは、ダイエット全然できてない感じですね。ま、この役だったらいいかもしれませんが、次は締まったところをみせて欲しいです。
by クリス (2009-06-01 23:03) 

Labyrinth

(^_^)ノ こんばんは。
hash さんはテレビの作品も ご覧になったのですね!

> 肩透かしな感じが

本当にそんな印象でしたね! なんだよぉ って感じ。(笑)
でも、ラッセル・クロウは いかにも居そうな感じでしたものね。
シリーズものでも行けそうな気がしますがダメでしょうか _・)ぷっ
by Labyrinth (2009-06-01 23:04) 

バラサ☆バラサ

最後のオチは、「なんでぇそんなもんかよぉ。」という感も無きにしも非ずでした。

ラッセル・クロウは、汚いデブ一直線でいいと思います。「ワールド・オブ・ライズ」の前の「アメリカン・ギャングスター」ですでに汚い小太りです。
by バラサ☆バラサ (2009-06-01 23:28) 

hash

クリスさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
TV版のDVDは日本では未発売のようですね。
R・クロウは次回作「ロビン・フッド」では、ダイエットに成功しているらしいです。
by hash (2009-06-02 00:41) 

hash

Labyrinthさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
昨年、NHKで放送された際、ハリウッドで映画化決定の宣伝文句に惹かれて観てしまいました。
本作は少し物足りなかったので、このトリオで続編を作って欲しいです。
by hash (2009-06-02 00:47) 

hash

バラサ☆バラサさん、こんばんは。
最後のオチは必要なかったと思います。
企業の陰謀を暴露するという内容で充分でした。
R・クロウは太っていても違和感がなくなりました。^^
by hash (2009-06-02 00:49) 

Naoko

TBありがとうございました。
そうですか~「ワールドオブライズ」の役作りで太ってる途中なんですね
てっきり、そのあと太りっぱなし?と思って心配(笑)してしまいました。

ラストはちょっと??でしたね
動悸がよくわからないし、TVシリーズを2時間にまとめるって難しいと思います。

ベン・アフレックはとてもいい俳優さんだと思うのですが、いまいち作品に恵まれないのでしょうか・・・
by Naoko (2009-06-02 07:14) 

hash

Naokoさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
>「ワールドオブライズ」の役作り
そう見えただけです。^^;
>ラストはちょっと??
せっかく映画にするなら、変更して欲しかったです。
>ベン・アフレック
監督作「ゴーン・ベイビー・ゴーン」は良かったですね。
by hash (2009-06-02 22:21) 

duke

シリーズのファンが見ると思うのに、そのままじゃ困りますね^^;
by duke (2009-06-03 01:41) 

hash

dukeさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
ひょっとすると、アメリカではオリジナルは放映されていないのかもしれません。
合理主義のアメリカが、英語で作られたTVドラマを同じ内容のまま映画にするのも変に思い始めました・・・
by hash (2009-06-04 00:43) 

ひろくん

レイチェル・マクアダムスはいい演技してましたね。
他のオススメ出演作品はありますか?
by ひろくん (2009-12-15 00:09) 

hash

ひろくんさん、こんばんは。
彼女の代表作は「きみに読む物語」だと思います。
それ以外は脇役が多く、主役では未公開作ですが「パニック・フライト」と先日公開された「きみがぼくを見つけた日」がありますよ。

by hash (2009-12-15 22:32) 

オカピー

僕はこの映画を作ったケヴィン・マクドナルドという人が信用できないんですよね。^^;
「運命を分けたザイル」は再現ドラマ付きのドキュメンタリーでしたが、生きるか死ぬかというサスペンスが眼目のはずなのに、ドキュメントの部分でピンチに陥った人物が証言者として最初から出るのでサスペンスにならない。
「ラストキング・オブ・スコットランド」では狂言回しの主人公のアホさ加減に興醒め。

で、お話には面白い部分もある本作ではドキュメンタリー出身の監督らしく終始肩掛けカメラで撮ったものだから、主観と客観がよく解らず、どうも落ち着かず、映画言語・映画文法についてちょっと勉強した方が良いのではないかなあ、という気にさせられました。
イマジナリー・ラインという観点からもちょっと疑問がありましたし。
by オカピー (2010-07-04 15:33) 

hash

オカピーさん、こんばんは。
>ドキュメンタリー出身の監督
映画に対する視点が違うのでしょうか。
技術的なことには疎いので、気づきませんでしたが、また見る機会があれば、注意して観てみます。^^;
by hash (2010-07-04 22:20) 

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