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バーン・アフター・リーディング [タイトル:ハ行]

Burn After Reading (2008年)
監督:ジョエル&イーサン・コーエン
出演:ジョージ・クルーニー、フランシス・マクドーマンド、ジョン・マルコビッチ、ブラッド・ピット
burnafterreading.jpgburnafterreading.jpg
CIAの機密情報の入った1枚のCDディスクに5人の男女の思惑が絡むクライム・コメディ
原題を文字通りに解釈すれば、「読んだら焼却=極秘文書」という意味になるが、IT用語で解釈すれば、「読み取ってコピー(ディスクに焼く)」と全く逆の意味になり、邦題泣かせの面白いタイトルだけに、その中身に期待が高まる。
軽い気持ちで始めた行動が、悪い方向へ転がり、最後は血にまみれた結末を向える内容は、「ファーゴ」を思い起こさせ、コーエン兄弟の真骨頂発揮という感じで、犯罪の不条理さを面白おかしく描いており、つい笑ってしまう。
事実上の主役と言えるF・マクドーマンド演じる全身美容整形に執着する(そのくせ、予防接種の跡は気にしない)女性は強烈印象を残し、映画史に残る変なキャラクターと言っても過言ではないだろう。
また、ディスクを作った張本人の女医役のティルダ・スウィントンは、決して美人ではないと思うが、その中性的な色っぽさのせいか、いつものことながら、少ない出番にも関わらず妙に印象に残る。
それに比べると、G・クルーニーとB・ピットのお馬鹿演技はいかにもという感じで、面白みに欠け、脇役のリーチャード・ジェンキンズやJ・K・シモンズの存在感に負けていたように思う。
それでも、前作でオスカーを獲ったコーエン兄弟がいつものフィールドに戻ってきてくれたのは素直に喜ばしいと思う。
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コメント 18

duke

いったいどんなんだろうと思ってましたが。。。
ファーゴ、なるほど。
ファーゴ面白版でしょうか。
非常に楽しみになりました。
by duke (2009-05-09 12:12) 

robert

確かにJ・Kシモンズは存在感ありましたね。
リチャード・ジェンキンスの演じた“テッド”も良かった
です。
by robert (2009-05-09 14:46) 

トミュウ

こんばんわ。
あれよあれよという間に、なんだか大変なことになって行く・・・
という展開、良かったですね。
リチャード・ジェンキンス確かに良かったです。
出演者達が皆楽しくやっているなという感じがして、微笑ましい気持ちになりました。

by トミュウ (2009-05-09 19:38) 

Labyrinth

(^_^)ノ こんばんは。
OH! さすが hash さん! タイトルに二通りの意味が存在したとはっ
なるほどぉ・・・ また学びました! ありがとうございます!

> のお馬鹿演技はいかにもという感じで、面白みに欠け

_・)ぷっ キビシイですね~ 私は楽しんじゃいましたよ♪
リチャード・ジェンキンスのストレートな求愛もNice!でした。(笑)
by Labyrinth (2009-05-09 23:33) 

hash

dukeさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
「ファーゴ」が楽しめた人にはお勧めです。
オスカー監督の新作と期待してはいけないかと思います。^^
by hash (2009-05-10 01:37) 

hash

robertさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
J・Kシモンズはたいてい脇役で、出番も少ないですが、いつも存在感を残しますね。
R・ジェンキンスも脇役一筋という感じの俳優ですが、別作品でオスカーにノミネートされていましたね。
by hash (2009-05-10 01:40) 

hash

トミュウさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
ちょっとした事が大事になってしまう展開は見物でした。
映画だから笑っていられるのですが、実際に見の周りで起きたら嫌ですね。
by hash (2009-05-10 01:47) 

hash

Labyrinthさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
アメリカ人って、結構、駄洒落好きですよね。
基本的にシリアス系の俳優のお馬鹿演技は好きではないもので、つい私情が先走ってしまいました。いつものことですが・・・^^

by hash (2009-05-10 01:50) 

丹下段平

豪華な出演者が無理なく(?)いつもと違った役柄を演じているのが面白かったです。お話もよく練られてるなぁと感心しました。
それにしてもタイトルはIT用語でもあったとは。勉強になりました。
by 丹下段平 (2009-05-11 02:46) 

てくてく

こんにちは~^^
タイトルはどちらの意味でも通じる内容でしたね。
勉強になります!^^

それぞれの行動や思惑が連鎖して、
とんでもな方向へ動いていく・・・、
さすがに上手いなぁ、と思いました~。
by てくてく (2009-05-11 10:55) 

槍のビヂョンド

面白かったです。
J・K・シモンズの投げやりな感じが逆に映画を締めていたように思います。
by 槍のビヂョンド (2009-05-11 19:30) 

hash

丹下段平さん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
コーエン兄弟らしい面白い話でした。
「焼却」というと「スパイ大作戦」みたいですね。
by hash (2009-05-12 00:16) 

hash

てくてくさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
ブラックな感じになんとも言えない良さがありました。
さすがコーエン兄弟ですね。
by hash (2009-05-12 00:21) 

hash

槍のビヂョンドさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
本来、結末をセリフで片付けるのは映画としては失格かと思いますが、J・K・シモンズのあの雰囲気ならOKですね。
by hash (2009-05-12 00:23) 

クリス

バーン・アフター・リーディング って、CDに焼くとなるとそういう意味なんですね!それがタイトルの由来か~。不思議に思っていたんです。
作品はというと、コメディの割に笑えませんでした。
「ファーゴ」の雰囲気よりは柔らかかったですしね~。
by クリス (2009-05-14 22:03) 

hash

クリスさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
タイトルは相反する意味を持たせて、皮肉っているのでしょうね。
映画は、ちょっと軽すぎたかなと思いました。
特にG・クルーニーが・・・「ファーゴ」のウィリアム・H・メイシーのような感じで演じて欲しかったです。
by hash (2009-05-14 23:58) 

masktopia

>「読み取ってコピー(ディスクに焼く)」と全く逆の意味になり
>邦題泣かせの面白いタイトル

なるほど、そっちの意味もありましたね。

ティルダ・スウィントンのクールな感じはたしかに中性的ですね。
「コンスタンティン」の天使役などにも、性別を超えた不思議さが
漂っていたのを思い出しました。
by masktopia (2009-05-22 14:38) 

hash

masktopiaさん、こんばんは。
コメント&TBありがとうございます。
内容にもマッチした上手いタイトルでしたね。
>「コンスタンティン」の天使役
これも印象的でしたね。
T・スウィントンは最近の作品しか知らないので、昔の作品が観てみたいです。

by hash (2009-05-23 00:42) 

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