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ナイロビの蜂 [タイトル:ナ行]

The Constant Gardener (2005年)
監督:フェルナンド・メイレレス
出演:レイフ・ファインズ、レイチェル・ワイズ、ダニー・ヒューストン、ビル・ナイ
constabtgardener.jpg
慈善家の妻がケニア奥地で殺害され、その真相を調べようとする夫のイギリス外交官の姿を描く。
映画は、スパイ小説でお馴染みのジョン・ル・カレの小説を原作としているが、妻の死の真相を探っていくうちに妻への愛を再確認する夫の姿を描くラブストーリーという印象が強く、サスペンス色は薄く感じられる。
妻への贖罪や大企業の巨悪を前にした無力感、同僚の裏切りなどいろいろな悲しみが描かれ、主人公の最後の選択に集約されている。
あくまで、フィクションなのだが、描かれる内容はかなり現実に近いものがあるのではないだろうか。近年はアフリカの惨状を描いた作品が少なくないが、本作で描かれる一件もかなり衝撃的で、ケニア国民を指して「どうせ死ぬ運命だ」というセリフが非常に重い。
大企業の利益は先進国を潤わせ、そのためには、後進国の人命は軽視される。先進国の寿命が延びる背景には後進国の犠牲があるということを肝に銘じなければならない。


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コメント 8

クリス

フィクションなのに、アフリカの現状をよく描いていた気がします。
妻への愛が大きくなっていく主人公をみていると苦しかったですが、最後の選択肢は納得がいかなかったです。
それまではとてもよかったのに。
by クリス (2009-04-17 07:31) 

hash

クリスさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
悲しいラストでしたね。
主人公にとっては、あれがベストだったのかもしれませんが、映画的には物足りなさがあったように思います。
by hash (2009-04-17 23:44) 

duke

最近、国際的大企業の食べ物は買うのやめようと思って・・。だからどうなるわけではないんですけど。地産地消が良いし^^。もう少し人間は人道的に生きないとマズイです。この映画観たいです。レイチェルワイズ好きだし。また題名が出ないんですが、ジュードロウがロシアの狙撃手だった映画のレイチェルはホントに可愛くて素敵でした^^
by duke (2009-04-18 01:33) 

hash

dukeさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
国際的大企業って裏の顔がありそうで恐いです。(映画の見過ぎ?)
>観たいです
またWOWOWで放映すると思いますよ。
>ジュードロウがロシアの狙撃手
「スターリングラード」ですね。
by hash (2009-04-18 02:02) 

duke

それそれ!私すごく好きな映画なんです。hashさんのレスですっきりすることが多い・・おばあちゃんと孫の会話のようで・・^^; いつも丸投げ、すみません。
by duke (2009-04-18 11:44) 

hash

dukeさん、こんばんは。
「スターリングラード」は面白かったですね。
>いつも丸投げ、すみません
とんでもございません。
by hash (2009-04-18 21:51) 

オカピー

さらにこちらにもTB有難うございます。

実に素晴らしい愛の映画ですね。
社会性を匂わせながら凡庸な愛の物語に終わった、と仰るあるプロの映画批評家に対して強く反発を覚えました。
「愛の物語」が凡庸なのか「愛の物語」として凡庸なのかはっきりしませんが、彼の普段の態度からして、愛というテーマは社会問題に比べて描く価値のないものということなのでしょう。

僕の言う新南北問題を感じながら、純粋な愛の描写に惹かれるのも良いじゃありませんか。ぷんぷん。(笑)
決して中途半端にはなっていない、と言うのが僕の感想です。
by オカピー (2009-04-26 01:49) 

hash

オカピーさん、こんばんは。
コメント&TBありがとうございました。
社会派映画としても、充分に成立していたと思います。
映画評論家なんて、資格があるわけではないですから、ブログで感想書いている人と大差ないですよね。
by hash (2009-04-26 23:50) 

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