デッド・サイレンス

Dead Silence (2007年)
監督：ジェームズ・ワン
出演：ライアン・クワンテン、アンバー・ヴァレッタ、ドニー・ウォールバーグ

差出人不明の小包で腹話術の人形が送られてきた直後、妻が惨殺され、警察から犯人と疑われた男が真相を突き止めようとするホラー・サスペンス。
「ソウ」の監督＆脚本コンビが、和製ホラー「リング」を目指したという感じの内容だが、残虐描写が多いわけではなく、心理的に震えさせる演出でもないので、あまり恐さはない。
ラストのサプライズには一応、唸らせられるが、根本的に辻褄の合わないストーリーなので、このサプライズだけの為に作られたという感じが強い。

たいして話題にならなかった作品なので、遠慮なくネタバレ
辻褄が合わないと書いたのは、「何故、今になって」という疑問が解消されないから。
かつて、腹話術師は自分の殺害に加担した者達を家族もろとも惨殺したのに、主人公の父親だけ生かされていたのは何故かという疑問がまず沸く。
さらに突き詰めると、事の発端は、葬儀屋の老人が子供の頃に起きたので、主人公の父親はまだ生まれていないと思われ、主人公の祖父家族も殺されなかったということになる。
「呪いは子孫の代まで永遠に続く」というセリフから、永遠に子孫を殺し続ける為に生かされていたと考えると、何故、主人公の子を身ごもっていた妻を殺害したのかという疑問が生じる？
妻を殺害するということは、イコール復讐を終わらせるということになり、もしそうだとしたら、それは何故、今なのか？
冒頭で殺されるべきは主人公（夫）の方であり、妻が真相を追うという形にして、全てが判明したときに妊娠していることもわかるとするべきだったのではないだろうか。
そうしていれば、子供を守る為に戦うという続編が作れたかもしれない。

終盤に出てくる人形が「ソウ」の人形に似ていたのは、お遊びだろうか？

コメント 8

xml_xslさん、こんばんは。
nice! ありがとうございました。
by hash (2009-02-06 21:51) 

ポスターと、予告編は異常に怖いのですが・・＾＾；
モーフィアス、わかりました～＾＾
by duke (2009-02-06 23:05) 

dukeさん、こんばんは。
nice!＆コメントありがとうございます。
日本版のポスターは不気味ですね。
でも、こんなシーンあったかなという感じです。＾＾
by hash (2009-02-07 19:23) 

たねさん、こんばんは。
nice! ありがとうございました。
by hash (2009-02-07 19:24) 

トラコメ有難うございました。

一応物語が始まって以降に重きをおいてお話の整合性を考えましたが、遡って考えますと益々矛盾が大きくなっていきますね。

＞冒頭で殺されるべきは主人公（夫）の方であり
そうです！
恐らく、脚本のリー・ワネル君は嫁さんだと父親との関係が弱くなると考えたのでしょうけど、理屈から言えば当然そうなります。

＞全てが判明したときに妊娠していることもわかるとするべきだったのではないだろうか
グッド・アイデア！
きちんとしたお話しになりますね。
by オカピー (2009-02-28 03:06) 

オカピーさん、こんばんは。
コメント＆TBありがとうございます。
やはり、最初に腹話術人形の仕掛けがあって、それに物語を後付けしたと思われますね。
＞グッド・アイデア！
ありがとうございます。
脚本のリライトなら出来そうです＾＾
by hash (2009-02-28 22:43) 

＞冒頭で殺されるべきは主人公（夫）の方であり、妻が真相を追うという形にして、全てが判明したときに妊娠していることもわかるとするべきだったのではないだろうか。

すごい！確かにその方が面白かったかも。やはり腹話術ありきで作った映画なんでしょうね。
by ひろくん (2009-03-01 11:22) 

ひろくんさん、こんばんは。
nice!＆コメントありがとうございます。
確かにびっくりのアイディアだと思いますが、それだけだったという感じですね。
by hash (2009-03-01 18:19)