イントゥ・ザ・ワイルド [タイトル:ア行]
Into the Wild (2007年)
監督:ショーン・ペン
出演:エミール・ハーシュ、キャサリン・キーナー、ヴィンス・ヴォーン、ハル・ホルブルック
アラスカの山中で死体で発見された若者が死に至るまでの2年間の軌跡を追った物語。
主人公は実在の人物で、残された日記や手紙、関係者の証言を基に書かれたジョン・クラカワーの著書を映画化した作品。
主人公の考え方は別として、その行動には共感できる部分が少なくなく、自己を証明する物=アイデンティティを全て捨て、文明社会から離れ、大自然と向き合う姿にはうらやましさを感じる。そして画面に映し出される大自然の風景はとても美しく感動的で、死ぬことは想定外だったとは言え、旅出てからの2年間は有意義なものだったのではないかと画面全体から伝わってくる。
当初は旅にも計画性が感じられないので、ただ単に両親から逃げることが目的だったと思われるが、旅の途中で出合った人々との交流を通じて、何かを得たのであろう。結局、最後まで家族に連絡を入れることはなかったものの、自ら名前を変えることで、家族との関係を断ち切った主人公が、死ぬ間際に木版に本名を刻むシーンはアイデンティティを取り戻したと解釈でき、印象的であった。
S・ペンの監督作は、これまでも見ているものの、あまり印象には残っていないが、本作は忘れがたい一本になった。
余談になるが、主演のE・ハーシュは一昔前のレオナルド・ディカプリオを思わせ、この後、大物になりそうな予感がしつつも、今夏の「スピードレーサー」の興行的失敗がマイナスにならなければと他人事ながらに思う。
監督:ショーン・ペン
出演:エミール・ハーシュ、キャサリン・キーナー、ヴィンス・ヴォーン、ハル・ホルブルック
アラスカの山中で死体で発見された若者が死に至るまでの2年間の軌跡を追った物語。
主人公は実在の人物で、残された日記や手紙、関係者の証言を基に書かれたジョン・クラカワーの著書を映画化した作品。
主人公の考え方は別として、その行動には共感できる部分が少なくなく、自己を証明する物=アイデンティティを全て捨て、文明社会から離れ、大自然と向き合う姿にはうらやましさを感じる。そして画面に映し出される大自然の風景はとても美しく感動的で、死ぬことは想定外だったとは言え、旅出てからの2年間は有意義なものだったのではないかと画面全体から伝わってくる。
当初は旅にも計画性が感じられないので、ただ単に両親から逃げることが目的だったと思われるが、旅の途中で出合った人々との交流を通じて、何かを得たのであろう。結局、最後まで家族に連絡を入れることはなかったものの、自ら名前を変えることで、家族との関係を断ち切った主人公が、死ぬ間際に木版に本名を刻むシーンはアイデンティティを取り戻したと解釈でき、印象的であった。
S・ペンの監督作は、これまでも見ているものの、あまり印象には残っていないが、本作は忘れがたい一本になった。
余談になるが、主演のE・ハーシュは一昔前のレオナルド・ディカプリオを思わせ、この後、大物になりそうな予感がしつつも、今夏の「スピードレーサー」の興行的失敗がマイナスにならなければと他人事ながらに思う。
大自然の中、ひとりで生きていくのはうらやましい反面、とても恐ろしいように感じました。美しいと同時に厳しさのある風景は迫力ありましたね。
by 丹下段平 (2008-10-05 01:46)
丹下段平さん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
恐ろしくて真似できないからこそ、うらやましいのでしょうね。
アメリカの壮大さを体感できる作品でした。
by hash (2008-10-05 16:30)
こんばんわ!
あ〜そうですよね、特に父親との確執が彼の行動の大きな
原動力になっていたのは確かですね。
でも それだけではない何かを得たから、アラスカ行きを実現出来たのかも知れないですね・・・。
自然の中では人間って、やっぱり小さいんだな〜と再認識した作品でした。
TBさせていただきます〜。
by トミュウ (2008-10-05 19:00)
トミュウさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
>自然の中では人間って、やっぱり小さいんだな〜
本当にその通りですね。
主人公の反骨精神も大自然には太刀打ちできなかったようです。
それでも、彼には必要なことだったのだと思います。
by hash (2008-10-06 00:48)
xml_xslさん、こんばんは。
nice!ありがとうございました。
by hash (2008-10-07 00:11)
この作品、観たいんですよね。
雄大な自然を大スクリーンで楽しみたいですが、
またDVDになっちゃうかな~^^;
by てくてく (2008-10-07 08:40)
てくてくさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
実のところ、それほど自然のショットが多いわけではないです。
所々で挿入されるカットが美しく、アメリカの広大さを感じさせてくれます。
なので、DVDでも大丈夫かと思います。
by hash (2008-10-08 00:40)
いい映画でしたね!確かにレオに似てますよね!そう思ったのは自分だけかと思いましたがホッとしましたw
by shin (2008-10-17 14:46)
こんにちは☆
「名前」って人のアイデンティティにとって
すごく重要なものなんだな、、と思います。
願わくば、彼には戻ってほしかったけど、、いいラストでした☆
by ジジョ (2008-10-17 14:56)
shinさん、こんばんは。
nice!&コメントありがとうございます。
姿だけでなく、声も似ているように思えました。
L・ディカプリオも「ビーチ」ではバックパッカーの役でしたね。
by hash (2008-10-17 21:41)
ジジョさん、こんばんは。
名前を変えるという気持ちはわからなくもないですが、やはり自己の証明に欠かせないものだけに、それを取り戻せたラストは感動的でした。
nice!&コメントありがとうございました。
by hash (2008-10-17 21:46)
そうですね、私は彼は死に場所を求めてアラスカに行ったのかと思っていたら、生きているという実感を最大限に感じるために行ったことが解り、この作品、とても好きになりました。
アイデンティティ、そして時にわずらわしい人とのつながり、彼がもし両親の元へ戻っていたら、とても素敵な家族関係が築けた気がしてなりません。
by クリス (2009-01-15 21:40)
クリスさん、こんばんは。
nice&コメントありがとうございます。
旅を通して自分を取り戻せた主人公が家族の元へ戻るところが見たかったですね。
主人公の姿とS・ペン自身がだぶって見えたような気がします。
by hash (2009-01-16 00:51)
エミール・ハーシュ、いい役者さんだと思います。
撮影、かなりきつかったのではないかと・・・。
監督の要求にしっかり応える熱演だと思いました。
いやほんと、ディカプリオに似てますよね^^
by てくてく (2009-05-03 01:31)
てくてくさん、こんばんは。
かなり体重を落としたみたいですね。
俳優も大変です。
E・ハーシュは、先日観た「アルファドッグ」でも、ディカプリオみたいでした。^^
by hash (2009-05-04 00:13)
弊記事までTB有難うございました。
hashさん同様、演出家としてのショーン・ペンは本作で断固たる地位を確立したと思います、僕の頭の中で。
撮影も断然優秀で、大きなスクリーンで見たら自分が実際に旅をしているような気分になれたでしょうねえ(羨)。
>木版に本名を刻むシーン
社会への復帰を意味する部分もありますね。
時すでに遅し、なんですけれど。
笑って死ねたので良かったといえるかもしれないですが、幕切れには複雑な思いが渦巻きました。
by オカピー (2009-09-18 14:09)
オカピーさん、こんばんは。
コメント&TBありがとうございます。
S・ペンは俳優業も監督業も好調ですね。
実話というのが悲しいですが、見応えのある作品でした。
by hash (2009-09-18 21:18)
ショーン・ペンあっぱれ!の映画です。
幸せについて改めて考えさせられました。
by mahalo. (2009-11-30 12:44)
mahalo.さん、こんばんは。
>幸せについて
世の中、不景気が続くだけに、余計にそう思います。
by hash (2009-11-30 21:57)